【 オススメ映画:10 】トレイン・ミッション(原題:The Commuter)
こんな方にオススメ:サスペンスが好きな方
オススメ度:★★★★☆
映像・演出:★★★★☆
ストーリー:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
演技:★★★★☆
キャスト・スタッフ
キャスト:リーアム・ニーソン,ベラ・ファーミガ,パトリック・ウィルソン,他
監督:ジャウム・コレット=セラ
あらすじ
「アンノウン」「フライト・ゲーム」「ラン・オールナイト」でタッグを組んできたジャウム・コレット=セラ監督とリーアム・ニーソンが、走行中の電車の中を舞台に描くリアルタイムサスペンス。10年間勤めてきた会社から突然、解雇を宣告された60歳の保険セールスマンのマイケルは、失意の中、いつもの電車で帰路につくが、車内で見知らぬ女性から話しかけられる。女性は、電車が終点に到着するまでの間に、100人の乗客から1人のある人物を見つけ出せば、マイケルに多額の報酬を払うという。妻が人質に取られていることが発覚し、女性からの依頼を受けざるを得なくなったマイケルは、絶体絶命の状況下で1人の人物を見つけ出そうとするが……。
評価点
映像・演出:★★★★☆
ジャウム・コレット=セラ監督が個人的に好きなのもありますが,映像の作り方・演出方法も含めて,他とは一線を画す作りになっていると思います.開始時に同じ時刻の別の時期を重ね合わせて,同じ人物の日常を表現しているのが面白い演出だと思います.
ストーリー:★★★☆☆
乗り合わせた列車で,見知らぬ女性から依頼を受け,依頼と謎を解き進めていくという展開は,視聴者を引き込む素晴らしい作りだと思いました.ただ,依頼と謎が解けた後の展開は,ハリウッドらしい感じで,すこしありがちというか,間延びする印象があります.
音楽:★★★☆☆
依頼と謎を解き明かしていくシーンと,格闘シーンを組み合わせて,音楽と音響でシーン分けがうまくされています.
演技・演出:★★★★☆
リーアム・ニーソンの渋い演技が光ります.また周りの俳優も,サスペンスの雰囲気を際立たせています.
感想
エンディングは洒落た展開になっていて,鮮やかなアイディアが詰まっています.途中,若干間延びする印象もありますが,全体的に最後まで飽きさせないシーンが展開されています.リーアム・ニーソンが,若干スティーブンセガールやシュワちゃん的になっている気がしますが(笑),ただ格闘するだけではないので,ストーリー展開も含めて楽しめるのでは無いかと思います.
【オススメ映画:9】マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙(原題:The iron lady)
こんな方にオススメ:事実に基づいた物語がお好きな方,名優の演技を楽しみたい方
オススメ度:★★★★☆
映像・演出:★★★★☆
ストーリー:★★★☆☆
音楽・音響:★★★☆☆
演技:★★★★☆
キャスト・スタッフ
キャスト:メリル・ストリープ,ジム・ブロードベント,オリヴィア・コールマン,他
監督:フィリダ・ロイド
脚本:アビ・モーガン
解説
イギリス史上初の女性首相で、その強硬な性格と政治方針から「鉄の女」と呼ばれたマーガレット・サッチャーの半生をメリル・ストリープ主演で描いたドラマ。父の影響で政治家を志すようになったマーガレットは1975年、50歳で保守党党首に選出され、79年にはイギリス初の女性首相となった。国を変えるため男社内の中で奮闘するマーガレットは「鉄の女」と呼ばれるようになるが、そんな彼女にも妻や母としての顔があり、知られざる孤独と苦悩があった。マーガレットを支えた夫デニス役にジム・ブロードベント。監督は「マンマ・ミーア!」のフィリダ・ロイド。第84回アカデミー賞ではストリープが主演女優賞を受賞。ストリープは史上最多17回目のノミネートにして、「クレイマー、クレイマー」(79)、「ソフィーの選択」(82)に続く3つ目のオスカー像を手にした。
評価点
映像・演出:★★★★☆
認知症の症状に合わせて映像表現を変化しており,エンドロールに合わせたフェードアウトは「彼女の死」も映像だけで表現できていると思います.その他の場面でも,複雑に撮影方法・映像表現が工夫されています.
ストーリー:★★★☆☆
認知症に苦しんだ晩年とマーガレット・サッチャーの経歴を行き来しながら,彼女の人生を上手く表現していると思います.彼女の歴史をピックアップするような伝記のような物語ですので,歴史がお好きの方にはオススメです.
音楽・音響:★★★☆☆
派手な音楽・音響はありませんが,メリル・ストリープなど名優たちの演技が引き立つよう,無音なども利用して,工夫されています.
演技:★★★★☆
メリル・ストリープが,若い頃から晩年に至るまでの身体・精神両面の変化を見事に演じています.
感想
マーガレット・サッチャーの「鉄の女」という強い側面からだけでなく,家族との繋がり,晩年に至るまでを表現している映画だと思います.歴史的な背景も含めて,伝記的な内容になっており,そういったものがお好きな方にオススメです.
【オススメ映画:8】ザ・ウォーカー(原題:The book of Eli)
こんな方にオススメ:アクションが好きな方,不思議なフィクションが好きな方(グロテスクが苦手な方は,控えた方が良いかもしれません)
オススメ度:★★★★☆
映像・演出:★★★★☆
ストーリー:★★★★☆
音楽・音響:★★★☆☆
演技:★★★☆☆
キャスト・スタッフ
キャスト:デンゼル・ワシントン,ゲイリー・オールドマン,他
脚本:ゲイリー・ウィッター
あらすじ
ジョエル・シルバー製作、デンゼル・ワシントン主演の近未来アクション。あらゆる文明が崩壊した近未来の地球。イーライと名乗る男(ワシントン)は、世界でたった1冊残る本を運び、30年間、ただひたすら西へ向かって旅をしていた。そんな彼の前に、その1冊の本を探し続ける独裁者・カーネギーが現れる……。監督は「フロム・ヘル」のヒューズ兄弟。共演にゲイリー・オールドマン、ミラ・クニス、トム・ウェイツ。
評価点
映像・演出:★★★★☆
銃撃戦がありますが,その撮影方法は独特です.お互いの視点から近づいていくような撮影方法で,他ではあまり見られないと思います.その他にも,遠景・フェードインなど,細かい撮影方法の工夫がなされています.
ストーリー:★★★★☆
宗教的な部分を物語として取り入れるあたりは,欧米的な感覚なんだなと思いました.ただ宗教的な奇跡など,日本人からすると少し理解が難しい部分もあるかもしれません.ストーリーの設定などは,なかなか面白いと思います.
音楽・音響:★★★☆☆
時折,古い音楽が登場するなどの音楽・音響の選択は,面白いと思います.
演技:★★★☆☆
デンゼル・ワシントンなど主役級の俳優たちの演技は,感情豊かで素晴らしいと思います.ただチンピラ的な役で出てくる人たちの演技は,どうかな?という印象です.
感想
初めの説明が無く物語が始まるので,理解するのに時間がかかります.また宗教感が強い映画ですので,日本人には少し馴染みにくい印象があります.ただ,映像・ストーリー設定などは,すごく工夫されていると思います.
※ 銃撃シーンなど,若干グロテスクなシーンがありますので,苦手な方は控えた方が良いかもしれません.
【オススメ映画:7 】にがくてあまい
こんな方にオススメ:日常の中のちょっとした変化が好きな方,美味しい料理が好きな方
オススメ度:★★★★☆
映像・演出:★★★☆☆
ストーリー:★★★★☆
音楽・音響:★★★★☆
演技:★★★☆☆
キャスト・スタッフ
監督:草野翔吾
脚本:大歳倫弘
あらすじ
男運のない仕事一筋のキャリアウーマンのマキ(川口春奈)は、ある日、男子校の美術教師をしているイケメンの渚(林遣都)と出会う。2人はふとしたきっかけで同居することになるものの、料理ひとつ満足にできないマキに対する料理上手の渚の態度は素っ気ない。家事も野菜も苦手なマキと、料理好きで菜食主義者の渚はことあるごとにぶつかり合う。
評価点
映像・演出:★★★☆☆
撮影方法は,あまり特殊なものではありません.ただ,出てくる料理が異常に美味しそうに映っています.
ストーリー:★★★★☆
かなり登場人物の設定が特殊ですが,その中で育まれる日常と人間としての成長が描かれています.日常の中にも変化があるストーリー展開です.
音楽・音響:★★★☆☆
ゆっくりとした音楽と,包丁で切る音,食器をテーブルに置く音など日常生活で生じる効果音が適切に使用されています.
演技:★★★☆☆
ちょっとわざとらしいところもありますが,目線の動きなども含めて,細かな部分に配慮して日常を演じているのだと思いました.
感想
メインで登場する2人の関係だけではなく,その周りの人々も巻き込んで関係性が変わっていく様子が,良い雰囲気で表現されています.また今,多くの作品に出ている真剣佑,松本穂香など素敵な俳優が脇を固めています.
【オススメ映画:6】サブウェイ123 激突(原題:The Taking of Pelham 123)
こんな方にオススメ:サスペンスがお好きな方(グロテスクが苦手な方は,控えた方がいいかも)
オススメ度:★★★★☆
映像・演出:★★★★☆
ストーリー:★★★☆☆
音楽・音響:★★★☆☆
演技:★★★☆☆
キャスト・スタッフ
キャスト:デンゼル・ワシントン,ジョン・トラボルタ,ジョン・タトゥーロ,他
監督:トニー・スコット
あらすじ
午後2時、ニューヨーク地下鉄運行指令室で働くガーバー(デンゼル・ワシントン)は、ペラム発1時23分の電車が緊急停止したことに気付く。しかも、その電車はなぜか1両だけほかの車両と切り離されて停止していた。胸騒ぎを覚えたガーバーが無線連絡すると、ライダー(ジョン・トラヴォルタ)と名乗る男が人質19名の命と引き換えに、残り59分で1,000万ドルを市長に用意させるよう要求してくる。
評価点
映像・演出:★★★★☆
ニューヨークの地図を効果的に使ったり,切迫感のある感じを場面の切り替わりを多くすることで表現するなど,映像表現で場面を強調できていると思います.場面の展開もいいのではないのでしょうか.
ストーリー:★★★☆☆
後半の展開は,地下鉄職員が車を奪って犯人を追うなど,ちょっと無茶苦茶になります.あと伏線になりそうな話は,何も回収せずに終わるので,ちょっともったいない感じもしますが,序盤の展開は面白いのではないかと思います.
音楽・音響:★★★☆☆
地下鉄の車両が走る音,トンネル内の音が反響する感じ,列車司令室の雑音など,音響はリアルに近づくよう作られていると思います.
演技:★★★☆☆
犯人と交渉する場面など,緊迫する場面が多く,俳優が上手く表現していると思います.デンゼル・ワシントン,ジョン・トラボルタという大物俳優が,作品を引き締めています.
感想
序盤の入りは,現実にありそうな感じで非常にリアリティがあり,作品に引き込まれるような作りになっています.終盤に近づくにつれ,ストーリー展開が荒いものになっていきますが,目をつぶることができる範囲だと思います.
※ 銃撃シーンなど,若干グロテスクなシーンがありますので,苦手な方は控えた方が良いかもしれません.
【オススメ映画:5】ホワイトハウス・ダウン(原題:White House Down)
こんな方にオススメ:ハリウッドらしい訳の分からないアクションが見たい方
オススメ度:★★☆☆☆
映像・演出:★★☆☆☆
ストーリー:★☆☆☆☆
音楽・音響:★★☆☆☆
演技:★★☆☆☆
キャスト・スタッフ
キャスト:チャニング・テイタム,ジェイミー・フォックス,マギー・ジレンホール,他
監督:ローランド・エメリッヒ
あらすじ
大統領ジェームズ・ソイヤー(ジェイミー・フォックス)を警護するシークレットサービスを目指すも、不採用となってしまった議会警察官のジョン・ケイル(チャニング・テイタム)。不採用だったことで幼い娘を悲しませたくないと、気晴らしも兼ねて彼女を連れてホワイトハウスの見学ツアーに参加する。だが、そこへ謎の武装グループが乗り込み、瞬く間にホワイトハウスを制圧した上に大統領とケイルの娘らを人質にして籠城。未曽有の事態に全世界が混乱する中、ケイルは武装グループに挑む。
評価点
映像・演出:★★☆☆☆
とにかく銃撃と殴り合いと爆破が多用されています.必要のないような場面でも,無駄に爆破します(笑)
ストーリー:★☆☆☆☆
ホワイトハウスが占拠されるという内容ですが,簡単に占拠される警備体制が敷かれています.もはや意味不明なストーリー展開です.
音楽・音響:★★☆☆☆
爆発音がすごい.以上です(笑)
演技:★★☆☆☆
ジェイミー・フォックスを無駄にキャスティングしています.セリフの言い方など,演技力がありますが,演技力の無駄遣いという感じがします.
感想
ストーリーは,一応ありますが,ほぼありません.無能な人たちが,無能な人たちと戦うという,よくわからないストーリーが展開されています.敵が近くにいるのに,呑気に電話して,見つかったりします(笑)アクション,爆破などを見たい人は,見ても良いと思いますが,それ以外の方は見なくても良いのではないでしょうか?
【オススメ映画:4】アリスのままで(原題:Still Alice)
こんな方にオススメ:家族の愛を感じたい方,演技力のある俳優が好きな方(スッキリしたい方には,オススメしません)
オススメ度:★★★★★
映像・演出:★★★★☆
ストーリー:★★★★☆
音楽・音響:★★★☆☆
演技:★★★★★
キャスト・スタッフ
キャスト:ジュリアン・ムーア,アレック・ボールドウィン,クリステン・スチュワート,他
監督・脚本:リチャード・グラッツァー,ワッシュ・ウェストモアランド
あらすじ
50歳の言語学者アリス(ジュリアン・ムーア)は、大学での講義中に言葉が思い出せなくなったり、ジョギング中に家に戻るルートがわからなくなるなどの異変に戸惑う。やがて若年性アルツハイマー病と診断された彼女は、家族からサポートを受けるも徐々に記憶が薄れていく。ある日、アリスはパソコンに保存されていたビデオメッセージを発見し……。
評価点
映像・演出:★★★★☆
基本的に映像の撮影方法など,日本のドラマや映画などと大きく変わりません.一部,思い出すことができない・記憶が失われていくシーンで,主人公にのみ焦点を合わせ,周囲を極端にぼかすといった手法は,あまり他の映画では見ない撮影方法で,シーンを映像効果として上手く表現していると思いました.
ストーリー:★★★★☆
すごいキャリアを築きながら,病気により徐々に失われていく過程とそれに伴う家族との愛というストーリー自体は,類似したものがいくつかあるように思います.ただ,劇的な事が起こらず,徐々に日常が変わっていく様子がリアルさを示していると思います.
音楽・音響:★★★☆☆
音楽自体は,何か劇的な音楽を使っているわけではありません.ただ背景に流れる波の音など細かな音響が使われていて,演技の邪魔にならないよううまく配置されています.
演技:★★★★★
ジュリアン・ムーアの演技がすごいです.顔の表情・目の開け方などを含め,病気の進行に伴う変化をすごく上手に表現しています.また脇を固める,アレック・ボールドウィンなどの俳優も,うまく家族の感情の揺れ動きを表現していました.
感想
ジュリアン・ムーアや周りの俳優の演技が,とんでもなく上手いです.これで作品がすごくいい作りになっていると思います.映像として,またストーリーの展開として,派手さは全くありません.最後のシーンで「愛について」とまとめる辺りは,脚本の言葉のチョイスも含めていい映画だと思います.個人的には,ものすごくオススメです!!ただ,とてつもなく暗いテーマなので,観終わった後のスッキリ感は全く無いです(笑)